美容院専売品の専門用語抜き 直し




今回はシャンプーの違いについて話したいと思います。

多少長文ですが失礼します。

美容院のシャンプーと市販のシャンプーの違いについて、です。

美容師にとっては常識でもお客様にはなかなか違いが判らないものだと思います。

大きく分けると2つ違います。

それは。。。

1.洗う成分

2.シリコンの種類

この2つを可能な限り専門用語を使わずに説明します。

1.洗う成分

界面活性剤と呼ばれるものです。

洗浄力、泡立ち等に関係します。

ここが美容院の物と市販品では大きく違います。

美容院の物

・洗う力がやさしい。泡立ち良くするにはメーカーの努力が必要

・髪と同じ成分を使う

・故にコストがかかる

市販品

・洗う力が強い。泡立ちが良い。

・石油系のものが主

・安価

洗う力に関しては強いほうがいいじゃないか!

そう思われるかもしれません。

違います!!

髪の汚れの8割は流すだけで落ちます。

シャンプーは残りの2割を洗えればいいんです!!

洗う力が強すぎると、本来必要な油まで根こそぎ持っていきます!

カラーをした際は、髪の中の色の付いている部分までもって行きます!!

そして、髪と同じ成分か、石油系

これにより髪を変質させます。

聞いたことがあると思いますが、人間の体は弱酸性

石鹸はアルカリ性

ここで髪に負担がかかります。

だから洗った後に髪がキシついたりするんです。

この負担を美容師の間では「タンパク変性」と呼びます。

このタンパク変性が問題で、ご存知だと思いますが人間の身体はタンパク質で出来ています。

このタンパク質が変化してしまいます。

これは実験なのですが、生卵をボウルに割ります。

そこに洗浄力がかなり強いシャンプーをいれるとどうなるか。

入れると。。。

白身部分が白く固まります。

茹でてもいないのに、です。

タンパク質が変化してしまい固まる。

これがタンパク変性です。

これが自分の髪で起きてしまいます。

これは少なからず起きます。

石鹸がアルカリ性である限り、人間が弱酸性である限り必ず、です。

なのでこの変性する力が弱いほうがいいんです。

シャンプー後にしっかりすすぐ、と言われる理由はこれです。

残っていると非常に良くない反応をします。

そして、アルカリ性に傾いた髪を元に戻すのが、トリートメントです。

だからトリートメントが必要なんです。

リンス、コンディショナー、トリートメントの違いは長くなるので割愛します。

2.シリコンの種類

ノンシリコンシャンプーが世に出てしばらく経ちます。

では、シリコンは髪に何をするのか?

これをご存知の方は少ないです。

まず、シリコンが何をするのか。

簡単です、髪をコーティングする。

コーティングして指どおりを良くします。

ツヤも出します。

これがないと髪がバサつきます。

ノンシリコンシャンプーの場合、この代わりに何を入れているかが問題です。

入っていたり、そもそも入れてない場合があるので一概にノンシリコンが良いとは手放しでは言えません。

上記の洗う成分が石油系だったりしますから。

今回はシリコンの入っているものでお話します。

美容院の物

・シリコンが水溶性で水で流せる

・故にコストが高い

市販品

・シリコンが水で流れず、髪に残る

・安価

水に流れないと何がおきるか。

ブラッシングなどの際に剥がれていきます、キューティクルごと。

ノンシリコンシャンプーが出てきた理由はこの為です。

美容師の間ではシリコンを悪者にしている風潮に?が浮かんでいることもあります。

入っていたほうがいい成分で、水に流れさえすれば害はないんです。

美容院のシャンプーと市販品の違いお分かりいただけましたでしょうか?

髪の事を考えるとどうしてもコストがかかってしまうんです。

メーカーさんは必死になってコストを下げつつ、成分のいいものを作ってくださってます。

シャンプーとトリートメントは髪にとっては化粧水や乳液のようなものです。

女性の皆さんも化粧水や乳液を安価という理由だけでは購入されないハズです。

だからお願いです。

シャンプーとトリートメントは消耗品ではなく化粧品と思って下さい。

こう認知されたら私たち美容師は幸せです。

長文失礼しました、そしてありがとうございました。